アメリカのドルについて考える
FXやバイナリーオプションなどの金融商品は、多くの場合、為替相場というものを利用して投資取引を行っています。
為替相場とは、通貨と通貨の売買においての交換比率を指し、外国為替市場とは、その通貨の売買、つまり交換を行う場になります。
日本では、ほぼ円のみを通貨として利用していますが、海外では様々な国でアメリカのドル、いわゆる米ドルが流通しています。

これにはいろいろな理由があるのですが、その一つに米ドルが非常に安定していて、流通量も豊富であり、価値が下がることがない基軸通貨である、という事があります。
このことから、米ドルはどの通貨の売買にも使われ、為替相場では「米ドル/その他の国の通貨」という形で取り引きされることが殆どになります。
ですので、為替相場の値動きはアメリカの影響が色濃く表れる特徴があり、例えばテロなどの国際的な事件がった場合には、一斉に米ドルが売られる、もしくは買われるという状態になり、これは米ドルと為替取引を行っている世界中の通貨にほぼ同時に波及するのです。
FXでは、米ドルと他の通貨のペアを「ドルストレート」と呼びます。ドルストレートにはユーロ/米ドルや、豪ドル/米ドルなどのいろいろな組み合わせがあるのですが、どれも一般的にその値動きが安定していて、売値と買値の差であるスプレッドも小さく、その相場の変動も素直なため、初心者でも取り引きがしやすい組み合わせとして知られています。
また、数分から数秒で1回の投資取引をし、それを何回も繰り返して利益を求めていくスキャルピングというトレードスタイルから、何週間もかけて一回の取り引きを行うスイングトレードというスタイルまで、どんなトレードの方法とも相性が良いため、このドルストレートを銘柄として利用する投資家は大変多いのです。
このように、米ドルの影響力は強く、為替相場そのものともとれる挙動をしますので、アメリカという国そのものがどういう状態にあるのか、という事が、そのまま影響を及ぼすこともあります。

例えば新しい大統領が選ばれれば、その経済政策の次第で相場は変わりますし、雇用統計や失業率などの状態によって、金融政策の変更なども行われることがあります。
このように、アメリカの国家の動向がそのまま為替相場の動きに影響を及ぼしますので、アメリカの政治的は発表や、国内の重要なニュースなどは、為替相場の判断材料として有効なのです。
定期的な動向としては、アメリカの中央銀行の役割を果たしている、FRB(Federal Reserve Bank)連邦準備銀行の金利政策発表があります。
これはFRBの中のFOMC(Federal Open Market Comittee)、連邦公開市場委員会という組織が最終的に決定しているのですが、このFOMCが年に8回行なわれ、その最終日に声明文が公開されることになっており、この内容が為替相場に影響を与えます。
声明文には景気の動向や今後の政策の方向性が示されることも多く、その後の世界経済の流れを変えていくこともあるために、多くの投資家がその声明文が出される日程を確認しています。

また、このFOMCの声明文と経済指標の発表時には、各通信社などが発表内容についての予想を出すために、為替相場でも投資家などの動きが活発になります。発表の後は、その予想と順当であったのか、また大きく外れていたのかなどで、値動きが大きく変化することがあるのです。
こうした定期的な発表の前後は、投資で大きな利益を掴むチャンスになります。しかし、それは同時に大きな損失を被ってしまう可能性も広げますので、まだ投資取引に自信が持てない場合には、こうした発表の前後では取り引きをそのものを止めておいて、その動向をじっと観察するのも、経験を積む良い機会になると思います。